【週休2日】 都道府県でもモデル工事試行拡大
2017/06/06建設時事
建設メール
週休2日モデル工事に取り組む都道府県が増加していることが、本年度上期ブロック監理課長等会議に先立ち国土交通省が行ったアンケート調査で分かった。週休2日モデル工事を実施している団体は昨秋の9団体から、5月の時点で20団体まで増加するなど地方自治体でも週休2日の取り組みが普及しつつある。
本年度は新たに17団体がモデル工事の実施を検討しているほか、その他の取り組みとしてフレックス工期の導入などを行う団体でもモデル工事に取り組む意向を示している。5月の段階では全国で956件の試行が予定されており、これは前年度比では3倍の件数。国交省では会議を通じて完全週休2日の推進に向けた課題を探るとともに、モデル工事の試行と試行件数の増加を促す考えだ。
モデル工事を試行した団体からは、「担い手確保の観点から週休2日制の必要性を認識しており、モデル工事の拡大を求める声が大きかった」「家族サービスの充実や子どもと遊ぶ時間ができたなどワーク・ライフ・バランスにつながった」といった効果を指摘する声が出ている。
一方で、天候の影響を受けやすい地域や工種の場合は工期の確保が優先されて工程調整がしにくいこと、週休2日制に協力的な企業が少なく下請企業の選定に苦慮すること、作業員が日給等の減少に伴う収入減に不安を感じていることが課題に上がっている。
国交省直轄工事では本年度に週休2日モデル工事を2000件以上実施する予定。今後、市町村を含めた地方自治体の発注工事でも週休2日制の導入を進めるために、まずは都道府県での積極的な試行導入が期待される。