〈耳寄り〉 職人育成で縦のつながりを
2017/06/21コラム
建設メール
群馬県沼田市に昨年開校した職人育成塾「利根沼田テクノアカデミー」では、昨年度に研修を受講して巣立った第1期生と本年度に研修を受けている第2期生との交流会を今月末に開催する。当日は1期生が現場心得に加えた31箇条目の心得の看板贈呈や2期生による32箇条目の心得発表、訓練の実演、懇親会を通じて交流を図る見通しだ。
卒業生に対しては、同じ建設業界に所属する他社の卒業生との横のつながりを再認識してもらうとともに、1期生と2期生による縦のつながりを構築することで、建設業界への定着をより強固にすることが狙い。同アカデミーと同様に、建設産業担い手確保・育成コンソーシアム(事務局・建設業振興基金)の地域連携ネットワーク事業として職人育成塾や教育訓練を行っている地域もあるため、同基金では「他の地域でも実施していきたい」と話している。
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同じアカデミーの卒業生が実際に就職し、現場で頑張っている姿を直接見せることは、後進の受講者にとって、今後も頑張っていこうという意欲の向上につながるだろう。入職から3年で離職する若手が依然として多い建設業界にとって、職人の縦・横のつながりが強くなることで、離職防止に効果があることを証明する場となるように、交流会の成功と全国への波及を期待したい。