【関東整備局管内1都8県の取組み】 山梨県がICT舗装試行工事を発注へ
2017/07/21建設時事
建設メール
関東地方整備局管内1都8県は、i-Construction推進に関する2017年度の取り組み方針を明らかにした。ICT土工発注予定件数は東京都の53件に次いで、埼玉県19件、群馬県15件、茨城県・千葉県各10件となっている。山梨県は年度内のICT舗装試行工事発注を目指している。群馬県では小規模土工や舗装工へのICT活用を検討する。
東京都はICT土工について、土工量500立方m以上を受注者希望型、同2万立方m以上・予定額2億5000万円以上かつICT技術の活用が可能なものを発注者指定型として実施しており、受注者希望型53件の発注を見込んでいる。
山梨県は大規模な盛土を含む工事1件でICT技術の活用を試行するとともに、引き続き経験の蓄積と課題整理に務める。ICT舗装工については県試行要領を改定し、年度内に試行工事を発注できるよう調整を行う。
群馬県はICT土工15件の発注を予定しているほか、小規模土工や舗装工への対応を検討するため、試行要領の検証を行う。
埼玉県はICT活用工事試行要領・積算基準に基づき、ICT土工19件を発注するとともに、説明会などを実施する見込み。
茨城県は国、県、茨城県建設業協会などで構成する、いばらきICTモデル工事支援協議会を2月に設立した。17年度はICT土工10件の発注に加え、講習会・見学会の開催を予定している。
千葉県は土工量1000立方m以上の河川土工・道路土工をICT活用工事施工者希望型の対象としており、10件の発注を計画。工事監督員と検査監の知識・経験不足を課題と捉えている。
長野県はICT土工5件の発注を見込んでいる。また、ICT活用工事の増加に伴い、3次元図面作成と3次元起工測量の費用に歩掛が必要と考えている。説明会などの開催も予定している。
神奈川県は受注者の希望により、ICT技術を活用した工事1件を実施中。さらに研修会などの開催も想定する。ICT活用拡大に向け、効率性・採算性の検討・調整や受発注者双方の体制整備が必要と考えている。
栃木県は各土木事務所1件程度、合計7件のICT土工を発注する方針。ほか、県、県内関係各産業界が参加する栃木県i-Construction推進県部会により、現場見学会の開催を予定している。