〈耳寄り〉 教員免許更新講習で初めて建設工事の実務体験
2017/08/07コラム
建設メール
富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)と建設業振興基金(東京都港区)が主催し、工業高校の教員などを対象に初めて行う実務施工体験研修が8月24日~26日の日程で同センターにて開催される。工業高校などで専門教育に携わる教員が建設工事の実務を2泊3日で体験する研修となり、本年5月に文部科学大臣から教員免許更新制における免許状更新講習(選択領域講習)に認定された。教員免許状更新講習のうち、任意の選択領域は約7000のプログラムが開設されているが、建設業の施工実務を体験できる研修は全国初。受講費用は破格の特別価格で実施することもあり、初の研修が注目される。
研修では、初日に建設業の現状と課題に関する座学や、ゼネコン、専門工事業、ハウスメーカーの実務者による業界の現状講話、工業高校の専門教員を交えた関係者全員参加のグループ討議を行う。グループ討議には同基金の内田俊一理事長も参加する見通し。2日目は墨出し、配筋(柱・梁)、型枠の実習など、3日目は型枠解体の実習後、修了考査を実施する予定だ。
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建設産業の現状と課題、最新の建設技術や知識を教員が学ぶことで、生徒にも理解が広がるはず。将来的には全国各地で同様の研修を行う構想があるため、今回の研修は今後を占う試金石となる。
初の研修は申込期限の今月10日が迫る中、まだ定員に若干の余裕がある。現職の教員に限らず、教員免許を持ちながら建設会社に就職し、免許更新の対象になっている人も研修を受けてみてはいかがだろうか。