【八ッ場ダム建設】 1日500人、24時間体制で工事進む
2017/09/06建設時事
建設メール
東京土木施工管理技士会主催の八ッ場ダム工事現場見学会に参加した。2019年度末の完成を目指す同施設工事は、24時間体制で1日500人により急ピッチで進められている。
30人が参加したバスツアーによる見学会は、午前8時30分に中央区の東京建設会館を出発し、約3時間かけて向かった。現地に近い道の駅でマニアに有名な「ダムカレー」の昼食をとった後、資料館での事業概要説明、ダム上部(右岸天端)からの見学、ダム下部(左岸下流)からの見学で終了。バスで出発地点まで戻るコース。
群馬県吾妻郡長野原町に建設中の八ッ場ダムは、重力式コンクリートダム。堤高116m、堤頂長290・8m、堤体積約100万立方m、総貯水量1億750万立方m、湛水面積は約3kmの規模。
国交省関東地方整備局による発注で、清水・鉄建・IHI異工種JVが施工を担当し、2015年3月に着工した。
事業は1947年のカスリーン台風により利根川が決壊したため、ダム建設調査に着手。92年に長野原町、95年に吾妻町との基本協定が締結され、一時期事業停止となったが、2015年に掘削工事開始となった。
1年前から導入しているICT施工は生産性を向上させている。高速施工技術「巡航RCD工法(愛称いだてん)」を採用し、ダンプトラック、ブルドーザー、振動ローラー、端部締固機に導入されており、工事全体のスピードが大幅に上がった。
現在は、堤体コンクリート打設が116mのうち40mの高さまで進んでいる。
完成後は洪水調整、水道用水・工業用水等新規都市用水の供給、流水の正常な機能維持、発電などに大きな役割を果たす。