【意見交換会】 週休2日へ工期設定徹底を/国と都、東建
2017/09/12業界動向
建設メール
国土交通省関東地方整備局、東京都建設局と東京建設業協会(東建)との意見交換会が11日、大手町のKKRホテル東京で開催された。東建から提出された「週休2日確保に向けた工期設定の徹底」については、関東地方整備局から「週休2日制モデル工事を適用する工事には原則として、工事工程表の開示試行工事を適用している」との回答があった。
関東地方整備局の泊宏局長は「毎年のように全国で水害が発生している。今後首都直下型地震も予測されている。有事の際に活躍される建設産業が、安定した経営を続けられる環境を保たねばならない」とあいさつ。続いて東京都建設局の三浦隆道路監は「女性・若者が入職しやすい環境づくりに取り組んでいる。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを境に、東京をさらに魅力ある都市にするために協力を」と述べた。これに対して東建の飯塚恒生会長は「建設産業が将来にわたって国民生活の安全・安心を経済成長に貢献していくという役割を果たすためには、働き方改革や生産性向上の推進が不可欠」と力説した。
意見交換会で東建側から提案されたのは①担い手の育成・確保の推進②企業の技術力が十分発揮できる環境の整備③生産性の向上・業務の効率化について―の3テーマ。さらにその配下に詳細な要望を盛り込んだ。
担い手の育成・確保の推進では、週休2日確保に向けた工期設定の徹底、公共工事設計労務単価や低入札価格調査基準の見直し、小規模工事における積算基準の適用拡大について提案。関東地整は本省関係課への伝達を約束した。
企業の技術力が十分発揮できる環境の整備については、見積参考資料の早期開示、技術提案に対する評価の明確化、自治体実績評価型の適用工事拡大、総合評価落札方式における評価項目の改善、設計変更・工事一時中止に伴う費用負担の適正化をそれぞれ要望した。
また、生産性の向上・業務の効率化については、ICT活用工事推進に向けた環境整備、設計業務等成果品の閲覧方法の改善、電子入札システムの運用の改善要望について改善を求め、関東地整は調査検討する考えを伝えた。