【北陸地方整備局】 「受発注者対等の立場で一緒に施策を」小俣篤局長インタビュー
2017/09/13インタビュー
建設メール
7月7日付で北陸地方整備局長に就任した小俣篤局長がインタビューに応じ、「建設業界の皆さんは災害発生直後から現場で建設機械を動かしている。この努力に感謝するとともに、行政としては若い人たちや住民に、これらのことを分かりやすく伝えることも大事な仕事。共に頑張りたい」と抱負を語った。また、「施策や取り組みは私たちの独りよがりでは駄目。受発注者が対等の立場で施策を一緒にやっていく。本当の思いを行政が汲み取ることが大事」との考えを示した。
担い手確保・育成に関しては、「土木は地味、血と汗と力のような前近代的なイメージを持たれるが、建設機械はロボットを操縦する感覚だとも思う。ICTを通じ、若い人にとって魅力のある格好いい仕事にしたい。新しい土木のスタイルやイメージを確立し、担い手の確保につなげたい」と意気込みを見せる。
週休2日の確保に向けては、「日給月給制など給与の問題もあり、必ずしも簡単ではない。一つ一つハードルを乗り越えていかなければならない。行政は旗を振り続けることが重要。小規模な会社では、すぐに実現は難しいと思うが、少しずつ広げていければと思う」と話す。
これまでの職務を通じて、茨城県で鬼怒川の堤防決壊を目の当たりにしたほか、京都府や名古屋市でも河川氾濫による大水害の一歩手前までの様子を見てきた。このため「大規模な土木施設は整備に10年、20年という時間が必要。しかし着実にやるかどうかで明暗が分かれる。何もないときにこそ整備することが大切」と強い思いを込めた。
【略歴】おまた・あつし
1984年東京工業大学工学部卒、建設省採用。国交省水管理・国土保全局河川環境課河川保全企画室長、近畿地方整備局河川部長、同局企画部長、水管理・国土保全局河川環境課長を経て本年7月7日付で現職。61年10月生まれ。55歳。東京都出身。