【所有者不明土地問題】 石井国交相「次期通常国会で法案」
2017/10/27建設時事
建設メール
国土交通省の石井啓一大臣は27日の会見で、国土審議会の特別部会において検討が進む所有者不明土地問題に関する制度について、関係法案を次期通常国会へ提出する考えを示した。
所有者不明土地問題に対しては民間の有識者や専門家で構成する研究会(増田寛也座長)が26日に、2040年には所有者不明土地の面積が全国で約720万haとなる将来推計と、経済的損失(速報値)が約6兆円の上るとの独自試算を公表したところ。これに対し石井大臣は、「面積に関しては別途調査をすれば所有者が判明するケースも多く含まれており、全てが直ちに問題というわけではなく、経済的損失も、さまざまな仮定の上での試算と聞いている」としながら、「大きな数字であると思っている」との認識を示した。
なお、所有者不明土地の利用円滑化に向けた特別部会の議論では、公共事業のために収用する場合の手続き簡素化、公共的利用のために一定期間の利用を可能とする新たな仕組み、所有者の探索を円滑化する仕組みの構築を検討しており、年内に中間とりまとめを行う予定となっている。