【官庁営繕事業】 建築分野の電子納品基準が3次元対応に
2018/03/05建設時事
建設メール
国土交通省大臣官房官庁営繕部は、建設現場の生産性向上を図るi-Constructionを2018年度から建築分野に拡大するため、電子納品の方法や運用を定めた関係基準類(建築分野)の必要な改定を行った。4月1日以降に契約する官庁営繕関係の工事や建築設計業務などに適用する。
対象は、▽営繕工事電子納品要領▽建築設計業務等電子納品要領▽官庁営繕事業に係る電子納品運用ガイドライン(営繕工事編)▽前同(営繕業務編)―の4基準で、いずれも現行の12年版を18年版に改定した。
建築事業において設計、施工、維持管理の各工程で3次元データを活用するBIM(Building Information Modeling)について、国交省では18年度に大型の新築工事で発注者指定型のモデル工事を試行する。そのため、BIMモデル等の電子納品への環境整備として、電子納品フォルダ構成に関連データ格納用の「ICON」フォルダを新設した。これまで受注者側の提案により設計で21件、工事で4件の計25件でBIMが使用されたが、いずれも2次元図面で納品されていた。今後は主に3次元データの納品ができるようになる。
また、受注者の作業軽減や利便性向上を図るため、3文字に制限されていた電子成果品のファイル拡張子を4文字以上に対応させるほか、ブルーレイディスクの利用も可能とする。さらに、他の技術基準に分散表記されていた電子納品関連部分の集約や、関連する電子成果品作成支援・検査システムの改良も行う。
なお、基準類の改定は中央省庁や都道府県・政令市の関係部署にも情報提供している。