【自民党品確議連】 働き方改革へ4団体が環境整備求める
2018/03/12建設時事
建設メール
自民党の公共工事品質確保に関する議員連盟(根本匠会長)の幹部と国交省および建設業団体幹部による意見交換会が12日に自民党本部で開かれた。業界からは日本建設業連合会(日建連)、全国建設業協会(全建)、全国中小建設業協会(全中建)、建設産業専門団体連合会(建専連)の4団体が参加し、働き方改革に向けた現状の課題を訴えるとともに、環境整備など必要な要望を行った。
日建連は週休2日の本格導入を図るため、発注者はモデル工事の拡大とともに、適切な工期設定、間接費や労務費の補正などにより現場での取り組みを後押しすることや、建設キャリアアップシステムの推進、新技術を導入しやすい入札制度・施工段階の環境整備、書類の簡素化などを求めた。
全建は、地域建設業の働き方改革推進には業界自らの取り組みとともに、国、地方自治体、民間を含めた発注者の理解と協力が不可欠と説明。適正な予定価格が設定されるよう一般管理費率の引き上げ、特に低入札価格調査基準価格および最低制限価格の引き上げなど8項目を要望した。
全中建は、中小建設業者は地方自治体の仕事が多いため、国の政策を自治体にも周知徹底することが必要とした。建専連は公共工事の設計労務単価は上がっても民間工事で価格が上がっていないことを指摘し、技能労働者の確保に向けて前向きな姿勢で専門工事業者に手を差し伸べてほしいと訴えた。
根本会長は、通常の小規模工事を含めて、生産性を向上させることが大事であるとし、自治体を含む発注者の協力を得た上で、課題の解決へ「さらに現場の意見を聞きながら施策として作り上げる必要がある」と話した。
国交省大臣官房の青木由行建設流通政策審議官は、「危機感は共有できているという思いを新たにした」とし、要望を受け止めて今後の対応を図る考えを伝えた。