〈耳寄り〉 見た目は怖くても実は優しい建設現場の人
2018/05/18コラム
建設メール
建設メディア『施工の神様』を運営するC4(神奈川県横浜市)は、週休2日、女性活躍、たばこ、強面といった建設業界の「リアルな事情」に関するアンケート調査結果をまとめた。現場で働く人が怖いというイメージを持たれがちな建設業界であるが、「職場に見た目は怖いけど実は優しい人はいますか」との問いに対し「いる(1~5人)」が38%、「いる(5~10人)」が21%、「いる(10人以上)」が37%、「いない」が4%という結果になった。回答者の96%が見た目は怖くても実は優しい人が職場にいると答えた計算になり、現場の人を見た目で判断しては駄目だということが、あらためて裏付けられた。
建設現場の週休2日に関しては「実現できる」が31%にとどまり、「実現できない」が28%、「困難だが実現するしかない」が41%だった。実際の現場で働く人にとっては週休2日は必要と考えながらも現状では難しいとの認識を持っている状況がうかがえる。週休2日を困難にしている理由は「工期が間に合わない」「給与が減る」「建設現場の古い固定観念」「下請けの多重構造」「発注者との関係」の順に多かった。
女性活躍については「必要」が86%を占めた。理由としては「女性は男性にはない、きめ細やかな仕事ができる」「安全管理の意識が高い」といった意見が寄せられた。一方で「必要ではない」との意見が7%あったことから、依然として必要なしと考えている人もいる現状が浮き彫りになった。
現場で働く人に喫煙について聞いたところ70%が非喫煙者だった。ただし回答者の半数以上が技術者であったことが理由と推測され、技能者の方が圧倒的に喫煙率が高いという意見も複数寄せられた。
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週休2日に関しては「選択制にすべき」と回答した人が4割以上もいた。理由として「若手不足は週休2日の問題ではなく業界に魅力がないから」「個人の裁量で休むか、稼ぐかを判断したい」などの意見が出ている。「お金より休み」なのか「休みよりお金」なのか、いやいや「お金も休みも」なのか。考え方は人それぞれなのだろう。しかし建設業で週休2日を目指すのであれば「強制的にでも週休2日にしなければ、いつまでも週休2日にならない」という指摘は、皆に共通する感覚かもしれない。