【i-Construction】 地域企業対象のICT土工は施工者提案で
2016/03/30建設時事
建設メール
国土交通省は建設現場の生産性革命を目指す「i-Construction」のうち、2016年4月からICT土工を全面的に実施するため、新たに導入する15の基準と積算基準をまとめた。土工における調査・測量、設計、施工、検査の各工程で現在の紙図面を前提とした基準類を変更し、3次元データによる15の新基準を定めた=添付のエクセル表参照=。
また、ICT土工の活用に必要な経費を計上するための新たな積算基準は、対象工種が土工と法面整形工で、既存の施工パッケージ型積算基準をICT活用工事用に係数等で補正する。
土木工事全てをICT活用施工対応工事とするための発注方法も明らかになり、①ICT活用施工を前提に発注する「発注者指定型」②総合評価落札方式でICT活用施工を加点評価する「施工者希望Ⅰ型」③契約後に施工者からの提案・協議を経てICT活用施工を実施する「施工者希望Ⅱ型」の3方式で実施する。
地方整備局の本局発注となる予定価格3億円以上の大企業を対象とした土工工事では、「発注者指定型」のICT活用施工を標準化する。
事務所が発注する予定価格が3億円未満の工事で、主に地域企業を対象とする工事は施工者から提案してもらう方式を基本とし、順次標準化を図る。予定価格3億円未満で土工量2万立方m以上の場合は「施工者希望Ⅰ型」、土工量2万立方m未満の場合は「施工者希望Ⅱ型」を採用する。いずれも新設するICT活用工事積算を用いて施工者からの提案・協議を経て必要な設計変更を行う。
測量の場合は、発注者が指定する方式と受託者が提案する方式に分け、対応は整備局に委ねる。測量を3次元で行った場合の設計は3次元で行うため、対象となる業務は発注者が指定する。
なお、4月1日以降に契約手続きを開始する工事・業務から対象となる。