【気象庁概算要求】 草津白根山の噴火踏まえ体制強化
2018/08/30建設時事
建設メール
気象庁の2019年度予算概算要求では、台風・集中豪雨等に対する観測体制強化・予測精度向上や地震・津波・火山噴火に対する観測体制強化などを行うため、前年度比1・15倍となる651億3200万円を要望している。
注目の新規施策では草津白根山(群馬県)の噴火を踏まえた火山噴火対策があり、3億1400万円を要求した。長期間噴火活動を休止している火口について、民間カメラ等も最大限活用して監視・観測体制を強化する。また人工衛星やドローンの観測データを用いて火山噴火後の火山活動の推移を詳細に把握する。具体的には遠望観測補助カメラの増設、民間等のWebカメラ画像を活用するための監視装置の整備、火口内の噴出状況や噴石等の飛散範囲を詳細に把握するためのドローン調査などを計画する。
緊急地震速報に必要な地震計の更新では9億3900万円を予算要求した。老朽化する多機能型地震観測装置を順次更新するもので、19年度は5年計画の2年目となる。
台風・集中豪雨等への対応では気象レーダー観測の強化として老朽化する全国20カ所のレーダーを順次更新し、次世代レーダーを導入するため34億400万円を要求した。19年度は6年計画の2年目に当たる。
他にも地域防災力の強化として土砂災害警戒判定メッシュの高精度化や火山噴火応急対策支援サイトの立ち上げ、集中的な大雪を踏まえた降雪に関する情報の改善に新規で取り組む。