【19年度概算要求】 国土強靭化関係で総額4・9兆円を
2018/09/03建設時事
建設メール
内閣官房が集計した関係府省庁における2019年度の国土強靭化関係予算概算要求では、対前年度当初比1・29倍の4兆8950億5000万円を求めたことが分かった。うち公共事業関係費は3兆9664億9800万円を占める。
19年度は重点化すべき15のプログラム案を中心として関係府省庁でメリハリを付けた予算を要求した。また地域計画の策定および実施が進むように支援を充実させるとともに企業の生産力の強靭化を図るなど地方自治体や民間の取り組み促進を図る。施策の推進に当たってはハード・ソフト対策の組み合わせ、非常時と平常時における施策の効果的な共用に留意する考えだ。要求・要望額が特定できない施策についても事前に備えるべき目標に照らし「起きてはならない最悪の事態」を回避するために真に必要な施策に限定している。
主な取り組みでは▽住宅・建築物、学校、医療施設、社会福祉施設等の耐震化等の促進(国交省、文科省、厚労省)▽CLT(直交集成板)等の開発・普及(農水省、国交省)▽無電柱化の推進(国交省)▽大規模津波等に備えた対策の推進(農水省、国交省)▽水防災意識社会の再構築に向けた水害対策の推進(国交省)▽集中豪雨や火山噴火等に対応した総合的な土砂災害対策の推進(国交省)▽災害対応等のための小型無人機(ドローン)の活用(総務省、経産省)▽災害に備えた交通安全施設等の整備(警察庁)▽水道施設の耐震化等の推進(厚労省)▽農業水利施設の耐震化(農水省)▽代替性確保のためのミッシングリンクの整備(国交省)▽鉄道施設の防災・減災・老朽化対策(国交省)▽インフラ老朽化対策等のための戦略的な維持管理・更新の推進(農水省、国交省)▽防災・減災分野における研究開発(AI・ビッグデータの活用等、内閣府)―などが盛り込まれた。