【専門工事企業】 施工能力「見える化」へ枠組み整理
2018/09/20建設時事
建設メール
国土交通省が設置した専門工事企業の施工能力の見える化等に関する検討会は、20日の会合で中間とりまとめの内容を固めた。良い職人を育て、雇用する専門工事企業が選ばれる環境の整備につながる見える化制度の構築に向けた枠組みを整理したもので、具体的な制度設計に当たっては業種による特性を考慮する必要があるため、ワーキンググループを設置して11月から検討に入る。
中間とりまとめでは、見える化する項目について業界共通の必須の情報を「共通項目」として整理し、①基礎情報②施工能力③コンプライアンスに3分類する。それ以外は業種ごとの「選択項目」とし、各業種で具体的な評価項目を設定する。公共事業入札における見える化した情報の活用も今後検討する。また業界団体の加入企業に限定せず、一定程度オープンな制度とする考え。
見える化制度の運営に関しては、提出された情報の整理、第三者委員会の運営、結果の通知、情報の見える化を行う必要があり、運営費用は手数料の徴収を前提とする。手数料徴収の検証はワーキンググループで行う。
評価のイメージついては、4~5の大まかな星印による評価を基本とする。共通項目における評価の段階ごとの点数の範囲や選択項目、自由記載項目の評価の取り扱い、評価の更新頻度は今後検討していく。
また10月にも発注者や元請けを対象に見える化制度についてのアンケートを実施し、枠組み等の検討に反映させる。
建設技能者の能力評価に関しては、評価結果の有効期間や建設キャリアアップシステムへの評価結果の反映、レベルに応じて色分けされたカードの取得手続き・取得費用、各レベルのカードの色など基準づくりの検討を進めている。
専門工事企業の施工能力の見える化制度と建設技能者の能力評価制度は、いずれも年度末までにガイドライン等を策定して来年度から運用を始める。