【社保加入と賃金】 許可業者対象に実態調査実施へ
2018/09/27建設時事
建設メール
国土交通省は社会保険加入や賃金および法定福利費の支払い状況に関する実態調査を今月28日から開始する。昨年度に引き続き実施するもので、実態に即した調査とするため、直近の現場を取り上げて具体的な状況を把握する点が特徴。民間工事も含めて元請けから下請けまでの実態を調査することにより社会保険加入対策の取り組み結果を評価するとともに、課題を整理し、追加的に必要な施策を検討するための基礎資料とする。
調査対象は建設業許可業者から無作為に抽出した約2万3000社で、WEBアンケートにより10月19日までに回答してもらう。設問の大半は選択肢形式で、昨年度よりも質問項目を減らしており、手元に必要な資料を用意しておけば10分から15分程度で回答できる。またアンケート協力者には社会保険加入に積極的に取り組んでいることを対外的にPRするために名刺やパンフレット等で活用可能なデータフォーマットを提供する。
賃金の支払い状況は、直近の一現場に従事した技能労働者に支払った賃金額、賃金改定の有無、改定率を答えてもらう。
法定福利費の支払い状況では、直近の一現場における見積書の活用状況、見積額と受取額の差に加え、本年度から新たに請負代金内訳書の活用状況も調べるなど、法定福利費の受け取りに関する課題の洗い出しにつなげる。
調査結果は冬に開く第2回建設業社会保険推進・処遇改善連絡協議会で報告する見通し。同協議会の参加団体にも調査協力を要請する。
今回の調査について建設市場整備課では「重要な調査であるため、ぜひ協力をお願いしたい」と話している。