【高校生作文コンクール④】 土地・建設産業局長賞「誇れる職業」
2018/10/22業界動向
建設メール
◎井手萌香さん(長崎県立長崎工業高等学校建築科3年)
私は工業高校卒業後、施工管理技士として建設業に携わりたいと思っています。建設業=男性というイメージが世間ではまだまだ強いですが、現場で活躍されている女性の数も今、増えてきています。実際、私が在籍する学校の先輩にも活躍されている方がいます。
建設業では、住宅はもちろん、道路や橋など私たちの暮らしを支えています。私たちが暮らす社会の中で建設業は無くてはならないものであると言えます。建築物の中には整備を続けることで長く残っていくものがあります。例えば、五重塔は約千三百年前に建てられたものですが、今も多くの人が訪れ、見学するものとなっています。さらに外部の心柱を分離することで水平力を減らす免震構造が取り入れられます。この工法は、東京スカイツリーの建設においても取り入れられました。大昔の技術が、今の技術を支えていることに感銘を受けました。建設業とは、まさに未来をつくる職業だと思いました。そして、このように自分達が作ったものが時として、歴史に地図に残るということこそが、建設業の一番の魅力であると私は思います。それは人々の記憶にも残っていく仕事です。何十年、何百年経っても地図を見るとそこに何が建っていたのか分る仕事は建設業をおいて他にはないと思います。
もう一つの魅力は、多くの人と力を合わせて一つのことに向かっていくところです。建物は、一人で作ることが困難です。建築主がいて、元請人、下請人や職人の方々などといったさまざまな人たちが協力して、大きなものを作ります。ひとつの大きな物事をみんなで成し遂げたときに得たものは計り知れないと思います。
この職業にしかない魅力の反対には、苦労も数多くあると思います。しかし、働くことに苦労はつきもの、それを上回る魅力があれば、それはやりがいにつながっていくはずです。
将来、私は施工管理士として頼られるような存在となり活躍したいと思います。そのための第一歩として高校在学中に二級建築施工管理技士の学科試験に挑戦し、合格します。
女性でも頼られる存在となり、たくさんの人々が安全かつ快適で、喜んでもらえるような建築物をつくることが私の最終的な目標です。そこまでの道のりは決して楽ではないかもしれません。しかし、この誇れる職業につき、仕事をとおして社会に貢献できるよう、いつか、後に続く後輩から目標とされる人になりたいと思います。その基礎づくりが今の生活の中にあると心掛けて、残りの高校生活を過ごしていきたいと考えています。