【労務費調査】 より正確に職種区分確認へ
2018/10/30建設時事
建設メール
国土交通省は公共工事設計労務単価の改定に向けた本年度の公共事業労務費調査(2018年10月調査)において、より正確な賃金支払いの実態を把握し、単価に反映させるため、職種区分の確認や基準内手当、実物給与を詳しく調査する。11月から面接方式による会場調査が始まるのを前に、30日付で調査実施に当たっての留意点を地方整備局等へ通知した。
職種については、従来から調査票に記入されている区分が現場の作業内容と一致しているかを確認しているが、相当程度の技能を有する「世話役」や「一般技能労働者」と、「作業員」を同じ職種として扱うことにより単価が下がることがないよう、各区分を厳格に確認する。「作業員」に関しても「普通作業員」と「軽作業員」を正確に区別する。
会場調査では業者が提出する調査票に記載された職種と、発注者の監督職員が実際に現場で確認した現況調査表に記入された職種・人数に開きがないかを確認する。間違いがある場合には調査対象企業や元請け企業、監督職員へ聞き取り調査を行って理由を確認するなど、実態に即した職種の把握に努める。
また設計労務単価を構成する「基本給相当額」「基準内手当」「臨時の給与」「実物給与」のうち、「基準内手当」と「実物給与」に関しては記入漏れがないように具体的な確認を行う。「基準内手当」は休業手当、現場手当、技能手当、資格手当、家族手当、通勤手当、住宅手当など、「実物給与」は通勤用定期券、回数券の支給、食事の支給、住宅の貸与が該当する。