【群馬発】 全国注目の「利根沼田テクノアカデミー」が開校
2016/04/06建設時事
建設メール
職人育成塾「利根沼田テクノアカデミー」の開校式が4日、群馬県沼田市利根町日影南郷の現地で盛大に開催された。ベトナムやインドネシアの海外研修生を含め、全国から集まった1期生27人が決意表明し、「人材の確保・育成」「地域活性化」「遊休施設活用」の同時達成を目指す地方創生の取り組みがスタートした。
アカデミーでは訓練生に建設業の魅力を伝え、3カ月(61日間)という短期間で集中講座を行い、即戦力となる人材を育成する。入職しても1年以内に離職する人が40%を超えるともいわれており、業界にとって人材定着は喫緊の課題だ。
基本技能を繰り返し確実に身に付けさせるとともに、建築の知識を得られるプログラムが組まれている。全国各地から集まった訓練生同士が、廃校となった旧南郷小学校跡地で寝食を共にする。入浴や食事には近隣施設を利用するなど、地域に密着した生活を送る。「人材の確保育成」のみならず、「地域活性化」「遊休施設活用」の同時達成を目指すプロジェクトだ。プロジェクトの先には、教育訓練施設に技能労働者が集まり、職人を育てるまちづくりなどに資する取り組みとする目標もある。
開校初年度は板金コースと瓦コースを用意。あいさつに始まり、基礎訓練や本訓練を繰り返し、現場でのマナーを身に付けるとともに、ものづくりの面白さを伝え、将来的なやる気を育ませる。受講には厚生労働省のキャリア形成促進助成金(ものづくり型)の活用が可能となっている。
来年度には、板金や瓦、基礎についての知識や技能を総合的に履修する多機能コース(1年)のほか、大工・鉄筋・型枠・左官の各コースの新規設置も検討。地域がさらににぎやかになりそうだ。