【国交省通知】 消費税率引き上げ対応に留意を
2018/12/03建設時事
建設メール
国土交通省は3日付で、建設業関係109団体に対して下請契約や下請代金支払の適正化、施工管理の徹底などを求める通知を出した。一般的に盆暮れ通達と称され、例年、資金需要の増大が予想される夏と冬に要請している。今回の通知では2019年10月1日からの消費税率引き上げに伴う対応への留意事項を追加した。19年4月1日以降に請負契約を締結し、10月1日以降に引き渡しを行う場合、新税率が適用されることから同年9月30日までに引き渡しが予定されている工事の対応に留意するよう求めた。
また9月に石井啓一大臣が建設業団体に対して表明した現場のモニタリング調査に10月から着手していることを踏まえ、技能労働者への適切な賃金支払いを要請した。
モニタリング調査は、労務費や法定福利費が現場の技能労働者まで適切に行き渡っているかどうかを確認するために行うもの。国交省の直轄土木・建築工事を対象に各地方整備局で5件を目安に抽出し、書面と面接調査を実施する。
1件の工事に携わった全ての建設企業から書面調査で労働者に支払った賃金を調べるほか、元下、下下間の契約書、請負代金内訳書、見積書等に内訳明示された法定福利費から労務費相当額を調査する。各企業は元請けを通さずに直接、整備局へ回答する方式となっており、賃金と労務費相当額を工事全体および元下・下下の各契約で比較することで労務費の行き渡りを確認する。必要に応じて聞き取り調査も行った上で、年度内に調査結果を取りまとめる。