【秋季土木部長会議】 ICT施工は二極化の課題も
2018/12/07建設時事
建設メール
国土交通省が全国8ブロックで実施した本年度の秋季地方ブロック土木部長等会議では、品確法の実施状況および運用指針、働き方改革・生産性向上の取り組み、市町村のメンテナンス支援、国土強靭化の推進をテーマに議論した。ICT施工に対しては「輸送費やリース待ちからICT建機が手に入らない場合があり、深刻な課題」「3次元測量や小規模工事に対応した積算基準が必要」「情報セキュリティの関係で3次元CADデータを自由に使えない環境がある」「ICTを実施する会社と断念した会社に二極化。二極化を避ける対策も必要」といった課題があることが分かった。
週休2日については「現場が休みでも会社が休みでない等の課題がある」「給与体系が大きく影響する。元請け、下請け、立場が違えば大きく異なる」「民間は厳しい工期設定をしており、業界として週休2日とはなっていない」などの声があった。
施工時期の平準化に関しては、特に市町村で制度に対する認識の低さが課題に挙がった。
メンテナンス支援のうち、予算確保の関係では「点検が優先され、補修・修繕が財政的な面から先送りとなっている。今後も交付金事業等での持続的な予算確保による支援、拡充を望んでいる」との要望が多かった。また職員の関係では「修繕に関する技術系職員が減少しており、修繕方法や積算方法をパターン化した事例集を作成し、事務系にも手続きができるようになれば」といった意見が出ている。