【法改正】 国交省が建設業法と入契法を一括改正
2019/01/28建設時事
建設メール
28日召集の第198回通常国会における政府の提出予定法案が明らかになった。総件数は58件で、うち国土交通省関係は6件。注目は建設業法および入札契約適正化法の一部改正があり、3月上旬の提出を目指す。建設業を取り巻く社会経済情勢の変化等を踏まえて、建設業者の経営向上や適正な施工確保を図るため、建設業許可基準のうち経営能力に関する基準の緩和、著しく短い工期での請負契約の締結禁止、建設資材の製造業者等に対する勧告および命令等の制度導入、公共工事の入札契約適正化指針の記載事項への工期確保に関する事項の追加などを予定している。
また2月中旬には建築物省エネ法の一部改正案を提出する。建築士に対し小規模建築物のエネルギー消費性能の評価および、その効果の建築主への説明を義務付けるとともに、建築物エネルギー消費性能基準への適合義務対象となる特定建築物の範囲拡大、認定建築物エネルギー消費性能向上計画に係る建築物の容積率の特例の拡充といった措置を講じる。
農林水産省は「農業用ため池の管理及び保全に関する法律案(仮称)」について2月中旬の提出を目指す。農業用水の確保や水害などの対策として、防災上重要な農業用ため池を指定し、必要な防災工事の施行を命じることができるようにする。
他にも公正取引委員会は独占禁止法の一部改正案を3月上旬に提出する。新たに事業者が事件解明につながる資料を提出した場合に課徴金を減額できる制度を設けるとともに、課徴金算定方法について算定基準額の追加、算定期間延長のほか、検査妨害等の罪に対する罰金の上限額引き上げなどの措置を行う見通しだ。