【建設投資見通し】 19年度は58・2兆円へ大幅に上方修正
2019/01/30業界動向
建設メール
建設経済研究所と経済調査会経済調査研究所は30日、「建設経済モデルによる建設投資の見通し」(2019年1月版)を公表した。国の18年度第1次・第2次補正予算および19年度当初予算の事業費を反映させた結果、大幅に上方修正しており、18年度の建設投資は前年度比1・5%増の56兆8400億円、19年度は同比2・4%増の58兆2200億円と予測した。昨年10月推計との比較では18年度は1700億円増、19年度は3兆700億円増の大幅な増加となった。建設投資が58兆円を超えるのは60兆円を下回った02年度以来で、18年度の建設投資も02年度と同水準になる見込みだ。
政府建設投資は18年度が前年度比0・4%減の22兆9500億円、19年度は同比6・5%増の24兆4400億円と予測している。政府投資の24兆円台は、25兆円を超えていた02年度以来の水準となる。
民間建設投資のうち住宅投資では、18年度の住宅着工戸数は前年度比0・9%増の95・5万戸、19年度は同比2・9%減の92・7万戸になると予測。持家は10月の消費税引き上げによる駆け込み需要の影響で前年度比増加と見込まれるものの、足元の着工増が顕著ではないこともあり、増加幅は緩和すると予測。19年度は、持家および分譲戸建ては駆け込み需要後の反動で前年度比減少が見込まれる中、政府による住宅取得支援策等の効果もあり、前年度比で減少すると予測した。
非住宅投資(建築+土木)は18年度が前年度比4・1%増の17兆6900億円、19年度は同比0・2%増の17兆7300億円で、いずれも増加を見込む。18年度に関しては事務所や工場の着工床面積の前年度比増加等に伴い、10月の推計値から800億円を上方修正した。19年度は非住宅建築投資、民間土木投資ともに、おおむね横ばいで推移すると見ている。