【国交省と全建】 円滑な事業執行へ各県協会と意見交換
2019/02/04業界動向
建設メール
国の2018年度第2次補正予算案に盛り込まれた事業などの発注に先立ち、国土交通省と全国建設業協会(全建)は4日に意見交換会を開催し、今後の発注方針について話し合った。今回、地方整備局・事務所と各都道府県協会との意見交換を地域でも行うことを確認したほか、国交省が円滑な施工確保に向けて必要な対策をまとめる方針を明らかにした。
冒頭、五道仁実・大臣官房技術審議官は「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」に関連し、国交省では公共事業関係費として本年度第2次補正予算で約8300億円、19年度当初予算では「臨時・特別の措置」も合わせて約5兆9600億円を確保したことを説明。加えて生産性革命、働き方改革の実現に向けた取り組みがさらに重要になるとした上で「今後の工事発注に当たって率直な意見交換をさせていただきたい。また現場レベルでも各都道府県建設業協会と意見を交換したい」と述べ、今後の円滑な事業執行に協力を求めた。
北村知久・大臣官房建設流通政策審議官は、補正予算や19年度当初予算の執行に当たり、地方自治体を含めた発注の平準化、適正な予定価格の設定などに発注者として取り組むとしながら「皆さまと意思疎通を図り、今後の施工確保がしっかりと行われるようにしたい」と話した。
非公開で行われた意見交換では、全建側が災害復旧の関係で余裕がある地域と無い地域があるため、現場の状況に応じて、きめ細かく意見を集約することや、自治体を含めた発注見通しの統合・公表と平準化、限られた技術者を有効活用するための要件緩和、一部で逼迫(ひっぱく)する資材への対応も踏まえた上での適切な予定価格の設定などを要望した。国交省は発注者としてできる対策を打ち出す考えを示した。