【全建】 現場の4割以上で就労/外国人労働者実態調査
2019/02/13業界動向
建設メール
全国建設業協会(全建)は13日、全会員企業を対象に行った「外国人労働者に関する実態調査」の結果を公表した。約1割の企業が外国人労働者を雇用し、建設現場の下請企業では4割以上で外国人労働者が就労していることが明らかになった。
調査は1月に全会員企業(1万9018社)を対象に行い、2230社から回答を得た。調査項目は主に①外国人労働者の雇用状況②建設現場の下請企業における外国人労働者の就労状況③在留資格「特定技能1号」の活用意向④外国人労働者を雇用することの課題―に分けた。
外国人労働者の雇用状況は90・6%が「雇用していない」とし、「技能実習生を雇用」が6・8%、「建設就労者を雇用」が1・8%、「技能実習生・建設就労者を雇用」が0・7%だった。
建設現場の下請企業における外国人労働者の雇用状況は「ほとんどみたことがない」が56・6%で最多。一方で「一部の現場で入っている」38・1%、「半分位の現場で入っている」3・1%、「ほとんどの現場で入っている」2・1%で、いずれかの形で入っている現場が43%あった。
本年4月に技能試験が始まる(建設業は20年3月まで)在留資格「特定技能1号」の活用については「わからない」が54・5%。以下「活用するつもりはない」27・5%、「活用したい」18%で、まだ浸透していない状況がうかがえる。
外国人労働者を雇用することの課題では「日本語能力の充実」と答えたのが83・9%でコミュニケーションに不安を感じている。また「受け入れ体制の整備」の回答も76・5%あり、「共生できる環境」47・8%、「制度・法整備」43・8%とともに各種環境が整っていない状況も露呈している。
全建は今回の調査について「今後の対応をする際の基礎資料」としているが、課題も明確になっており、対応策を講じていく考え。