【建設技能者】 経歴証明で過去の経験評価/能力評価制度指針案
2019/02/18建設時事
建設メール
国土交通省は、建設キャリアアップシステムに登録・蓄積される就業履歴や保有資格の情報を活用し、建設技能者の能力評価制度における業界共通のルールを定めるガイドラインを年度内に策定する。指針案では過去の経験の評価方法について、能力評価を行う機関が実施規定を定め、具体的な経歴証明を行うことを盛り込んだ。国交省では業界団体から指針案に対する意見を聞いた上で、制度の骨格を示す告示と併せて4月1日からの施行を目指す。
能力評価を行う専門工事業団体等は職種ごとに能力評価基準を策定し、国土交通大臣の認定を受ける。能力評価は4段階とし、レベル1を初級技能者(見習い)、レベル2を中堅技能者(一人前)、レベル3を職長として現場に従事できる技能者、レベル4は高度なマネジメント能力を有する技能者(登録基幹技能者など)を目安とする。
4月から始まる同システムでは、事業者登録されている所属事業者等が能力評価申請書の経歴証明書の欄に入力・証明を行うことで、申請者のシステム利用前の就業日数と職長・班長としての就業日数を証明する経過措置を設ける。経歴証明を受けることが困難な場合は、評価を受けようとする能力評価実施機関に対して経歴証明を申請し、同機関が経歴を証明する。経歴は日数単位の証明が難しいため、年月単位で証明する。
経歴証明が行われた能力評価申請書は2024年3月31日までに実施機関へ提出し、4段階のレベル判定を受け、申請者にはレベルに応じて色分けされたカードを取得してもらう。
なお指針案では実施機関に対し、能力評価を受けた技能者の呼称を定め、建設技能者の処遇改善や建設業の魅力を高めるための広報・宣伝に活用するよう求めている。