〈壁耳〉 学生向け企画は終わってからが大事
2016/04/28記者の目/論説
建設メール
記者 建設コンサルタンツ協会が「建コンフォト大賞ジュニア」の入賞作品を発表しました。今回は2015年度の募集で、もう3回目になります。定着してきた感がありますが、今後どのように改良されれば、よりいい企画になると思いますか。
デスク 学生が自発的に土木に目を向けるよう促すいい企画だと思う。発表作品を見たけど、すごくレベルが高くてビックリした。それもそのはずで、「ジュニア」とは言っているけど、対象には高校生も含まれていて、実際応募者の年齢は17歳が一番多かったそうだね。名称と作品の間に感覚的なズレがある。細かいことのようだけど、高校生も入ってくるコンテストでは小・中学生は応募しにくくなる。もっと門戸を広げるという意味では、小・中学生の部をつくるなどして、より多くの人が参加したくなるコンテストにした方がいいかもしれない。
記者 入賞者本人にはもちろん入賞したことを伝えるのですが、学校には伝えないそうなんです。建設コンサルタントという仕事をより多くの学生に伝えるためには、学校にも知らせて、できれば全校生徒にアナウンスしてもらうようなアプローチがあってもいいのではないかと思うのですが。また、展示も今のところするかどうか調整中で、してもおそらく1カ所での展示。もっと活用できないかなという印象を持ちました。
デスク 確かに建コンに限らず、団体が行う学生向きの企画などを見ていると、「やるまで」はとても一生懸命なんだけど、「やった後」は終わった終わったという風で、見ていて少しもったいない感じることがある。高校生が多いとは言え、学生が土木構造物を対象にして撮った写真のコンテスト。応募作品まで含めれば、「学生が見た土木構造物」という写真集ができる。若いみずみずしい感覚で土木構造物の良さを瞬間的にとらえているはずで、これは貴重な素材。もっともっと活用してもらいたいね。