【スーパー・メガリージョン構想】 中間駅周辺から新たな地方創生を
2019/04/15建設時事
建設メール
リニア中央新幹線などの整備による国土構造大変革の効果を最大限に引き出す方策を探る国土交通省のスーパー・メガリージョン構想検討会の最終とりまとめ案の内容が固まった。昨年の中間とりまとめ以降の議論の内容を盛り込んでおり、個性ある三大都市圏の一体化による巨大経済圏の誕生を踏まえた取り組みに加え、中間駅周辺地域から始まる新たな地方創生の目指す方向性も示した。
リニア新幹線整備に当たっては、東京―名古屋間で神奈川県駅(相模原市)、山梨県駅(甲府市)、長野県駅(飯田市)、岐阜県駅(中津川市)の中間駅設置が計画されている(いずれも仮称)。
多くの中間駅周辺地域は都市の規模が小さく、交通利便性も高くないのが現状だが、リニア新幹線開通による衝撃は爆発的なものになると考えられることから「各地域にもたらされるインパクトを地域として望ましい方向に適切に誘導していくことが求められる」と指摘。また三大都市圏や他の中間駅周辺地域との対流を活発化することに加え、各中間駅から南北方向に伸びる高速道路ネットワークによって広域圏を形成し、太平洋側の都市とつながることで、各都市をバックアップする機能を持つことも可能とした。
求められる取り組みでは、独自性と先進性に優れた質の高い地域として「革新的技術の集積と周辺の豊かな自然環境と融合した全く新しいコンセプトのライフスタイルを世界に発信していく」ことに期待を込めた。
他にもスーパー・メガリージョンの効果の広域的拡大を図るため、日本全国、北から南まで地方と地方をつなぐ地方創生回廊を創り上げ、「地方に成長のチャンスを生み出していく」ことなどを打ち出している。
なお最終とりまとめは夏ごろの公表を目指す。