【入札契約実施状況】 保険未加入対策は発注者間で温度差
2016/05/10建設時事
建設メール
入札契約適正化法に基づき国土交通・総務・財務省が実施した2015年3月末時点における入札契約適正化の実施状況調査の結果、社会保険等未加入業者対策は公共工事の発注者間で取り組みに差があることが明らかになった。
定期の競争参加資格審査で元請業者を社会保険加入者に限定する取り組みを行っているのは656団体、個別工事の競争参加資格審査で限定しているのは182団体あったが、6割弱の1149団体は実施していないと回答した。
また、全ての工事で1次下請業者を社会保険加入業者に限定しているのは115団体、一定額以上の工事で加入業者に限定しているのは61団体、許可行政庁および社会保険担当部局への通報は66団体にとどまった。9割弱の1718団体は対策を実施していない。
社会保険等未加入業者対策の質問は今回初めて行った。努力義務ではあるが、国交省では社会保険加入率について、17年度までに企業単位で許可業者は100%、労働者単位では製造業並みの加入率を目標に掲げるため、建設業課入札制度企画指導室では「発注機関と連携して未加入業者を排除する取り組みを強めていきたい」としている。