【出来高融資制度】 18年度の融資金額・件数が前年比増加
2019/05/08建設時事
建設メール
中小建設業の金融円滑化に向けた公共工事等の出来高融資制度として、国土交通省と建設業振興基金が進めている「下請セーフティネット債務保証制度」と「地域建設業経営強化融資制度」の2018年度活用結果がまとまった。18年度は両制度合計で融資金額が416億6500万円、融資件数は1515件となり、17年度比で金額は2億3500万円増、件数は9件の増加だった。利用件数は14年度をピークに減少傾向にあったものの、金利情勢や各都道府県建設業協同組合および保証会社等による地方自治体、中堅・中小建設事業者への働き掛けもあって、減少傾向に歯止めがかかった。
同制度は、工事の出来高に応じた融資、簡易・迅速な融資、経審Y評点の改善につながる利点があり、利用者からは「工期延長の時の資金繰りにありがたい」「低金利で利用できるのがメリット」「公共性のある民間工事でも利用できる」といった声が出ている。
振興基金では、制度を導入する地方自治体等の増加とともに、中小建設業者に対する制度の認知度向上、利用促進について、今後も引き続き関係各所と連携した活動を展開するとしている。