【下請債権保全支援】 19年度末まで1年間延長に
2019/05/09建設時事
建設メール
下請建設企業および資材業者の経営・雇用の安定や連鎖倒産の防止を目的に国土交通省と建設業振興基金が実施している下請債権保全支援事業の期間が、2019年度末まで1年間延長されることが決まった。
同事業は下請建設企業等が元請建設企業に対して有する債権の支払いをファクタリング会社が保証するもの。元請建設企業からの債権回収が困難となった際に、保証債務の履行により下請建設企業等へ保証金を支払うことで、下請代金等債権を保全する。公共工事だけでなく民間工事も対象となり、保証を掛けていることが元請建設企業に知られることはない。
18年度の制度利用実績は保証債権数が3561件、保証金額は355億2363万2560円、利用企業数は延べ2193社となっている。
利用者からは「代金金額を回収できなかったことを考えると、保証料は安い安心料だった」「受取手形が決済されるか不安な毎日だったが、心配が軽減された」「債権回収の心配をしないで、積極的に営業できる」などの声が出ている。また災害復旧工事における事務手続きの簡素化もあり、災害対応工事でも利用実績が見られる。