〈冬虫夏草〉 再び外国人労働者
2019/09/02コラム
冬虫夏草
先日、外国人労働者セミナーなるものに参加してみた。
会場は満席で、熱気があふれている。
正確ではないが、参加者は建設関連の人が多かったように思われる。
参加者の一人と話をしてみたが、「外国人労働者は技能実習生と違い、職場を変えることができるというリスクはあるが、とにかく当初は日本人の労働者と比べると比較的低賃金での雇い入れが可能です。」
そこで、会社に馴染むかと考えているかを聞いたところ「定着率は新しい事業であり、どこにもデータはないが、そもそも日本人の若者の定着率は悪く、心配することではない」とのことだった。
また、想定している外国人もいるそうで、現在は技能実習生だが、特定1号の技能試験を経て就職する計画を技能実習生受け入れ機関と合意しているそうである。
また、日本の受け入れ機関は東南アジアに日本語学校も経営しており、技能実習生のみならず、特定外国人労働者についても順次、送り出していく予定だという。
さらに、その人の意見では、中小の建設業者ほど人手不足が深刻で、より積極的に動いているということだ。
特定1号の外国人労働者はまだ出てきてはいないはずだが、自体は水面下ですでに動いており、リスクを鑑みても、人手不足の解消の方法がない以上、外国人労働者に望みをかけている感がある。
そういう意味では、官も積極的に動いている。
労働局は労働法制遵守の観点から、出入国在留管理局は統制の観点から積極的に関わろうとしている。
在留カードは偽造が蔓延しているそうで、1万円から3万円で、3万円となるとホログラムまでコピーされているそうである。
特に出入国在留管理局が扱う案件は外国人を受け入れる企業としても他人事ではなく、「善意の第3者」が通じず、内容により共に処罰されることとなる。
県や市町村では『多文化共生』が合言葉となっており、人口減が顕著な地方都市ほど積極的な動きをしているように思える。
外国人労働者セミナーに出て感じたことは、官民問わず動き出しているということである。