〈冬虫夏草〉 イメージアップ
2019/09/24コラム
冬虫夏草
業界や企業にはイメージがある。
建設業界であれば、スーパーゼネコンやマンション業者が盛んにイメージアップのためのCMを打っている感がある。
中堅ゼネコンや地方地元の主力建設業者も会社名の知名度向上のためのCMを行っているところであろう。
しかし、建設業者は総じてPR下手である。
何故なら一昔前なら、入札は知名度や会社の信頼度ではなく、絡め手で取れたからであろう。その際、目立たない方が上手くいくものである。
現在でも、公共事業をとるという点では、公告や自己アピールは不要である。
工事評点を上げ、施工実績を積み重ねることが唯一の方策である。
一方、人手不足で定着度が悪い現在においては、会社の福利厚生を中心とした改革が必要となってくる。
そして、それらはちゃんとアピールしないと、社員獲得につながらない。
ある人に聞いた話であるが、建設業者のHP作成率は4割に満たないそうである。
今の若者にとって、HPすら持っていない企業はどう映るのであろう。
旅行に行く時、過去に泊った経験がないのであればHPなどでそのホテルの客室などをチェックしない人は稀だろう。
専門高校や大学の就職担当者にパンフレットを持っていく労力を使うくらいなら、インターネットを利用した会社アピールをすべきであろう。
アメリカの公告会社は『暗闇でウインクしても愛は伝わらない』と言うそうで、つまり、会社の努力は伝わる方法で正しく伝えなければ、他者は判断できないのだ。
既に時代はHPなどがあるのは当たり前で、ちゃんと更新されているのかや、参考になるコンテンツがあるかなどが重要視される。
新社会人は業界の人間ではない。紙媒体より、インターネット上の情報を重要視するし、その情報がなければ、相手にしない者が圧倒的に多い。
企業合同説明会で、優しく接し、充実したパンフレットで説明しても、その若者は自宅に帰りインターネットでチェックするのである。
インターネット普及率95%の日本において、それに対応していない業界では旧態然と言われても仕方ないであろう。
寄稿者:冬虫夏草
長きに渡り、地方自治体における総合評価制度の実際の現場で評価に携わってきた
現在も総合評価制度を探究し、ゼネコンはじめ多くの建設企業から相談を受けている