<建設女子・現場アルアル> 建設現場の事務員として働く女性の悩み
2020/03/11コラム
建設女子
そもそも女性に対しては、重労働や危険有害業務に就かせることが、労働基準法において禁止されています。よって、建設現場などで働く女性は人数が少なく、職種も限定されます。今回は、建設現場の事務員として働いた経験のある者として、実際に抱えた悩みなどを紹介していきます。興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
事務作業の疲労はとれにくい
建設現場は、実際に建設工事を行う重労働がメインの男の職場です。よって、事務員の人数をなるべく制限しようとする傾向があり、事務員一人一人の仕事量も多いのが悩みでした。事務作業は、重労働をしている人たちから見れば、一見楽そうに見えていたようで、チクリと言われたこともあります。しかし実際は、精神面や目や耳などの神経感覚器に対するストレスが強いのが現状でした。これらの疲れは、筋肉疲労に比べて案外とれにくく、たまりやすいものですよね。
そこで、気分転換や、目や耳を休ませる生活が必要になってきます。筋肉は、肩や腕、手や背部の筋肉が凝りやすいので、全身の柔軟体操を行って、筋肉の局所疲労をとり除くことが大切です。私は、時間を決めてちょっとした柔軟体操をしていました。そこで注意したいのが、重労働をしている人たちから見えない場所でするということです。別に体も動かしていないのに疲れるの、なんて文句を言われないためにも気をつけましょう。
女性ならではの悩みである生理痛
また働く女性にとって、生理不順や生理痛を訴える人も少なくありません。仕事のストレス過剰のため、しばしば月経周期の異常に陥りやすい傾向にある方もいるのではないでしょうか。私自身も生理痛が重く、いざ生理が始まるとなかなか仕事に集中できません。労働基準法においては、生理休暇という項目が、女性に対する保護規定として明記されています。しかし、建設現場の男の職場では、なかなか生理休暇を申請する勇気が持てませんでした。また男性の上司に対して、仕事中に自分から生理痛がひどいので帰らせてくださいとも言いにくいですよね。
そもそも生理痛は、男性にはなかなか共感してもらえないものです。しかし、痛みを抱えながらでは、仕事に集中できません。よって鎮痛剤を服用したり、下半身を温かくして苦痛を和らげても痛みがひどいときは、何とかして休みをもらっていました。
女性の声が反映されるような職場づくりを
労働基準法などの法律上の上では、女性は男性に比べて保護されるべきであり、決して差別があってはいけないことが明記されています。社会の流れとしては、少しずつ改善されている傾向にあります。しかし、建設現場など男性が多い職場で働く女性の悩みは、なかなか解消されないのが現状です。女性の声がもっと反映されるような職場づくりを行っていくことが望まれます。
寄稿者:建設女子(複数)
建設業に携わる女性のコラム。特に建設現場での出来事や苦労した話、嬉しかったことや発見したこと、不思議に思っていることなど、『現場あるある』を自由に発信してもらいます