<税金豆知識> 建設業経営者向けの節税方法を紹介
2020/04/02コラム
税金豆知識
建設業を行っている経営者は日々のコストに悩んでいる人もいるでしょう。会社経営はいかにコストを削減して楽に運用するかが重要な部分です。コスト削減をする方法はいくつか用意されていて節税以外に補助金を利用するといった手段も利用できます。ここでは建設業者向けの節税方法や補助金を利用した社員育成費用削減方法などを紹介します。
外注費をうまく利用しよう
建設業を行うのなら消費税や社会保険料のコスト削減をしておきたい部分です。基本的に消費税は簡単に節税ができないものなので苦しんでいるオーナーも多いでしょう。会社では社員に給料を支払います。支払う給料には消費税が含まれていないので経費として計上することはできません。そこで外注費を利用して給料を支払ってみましょう。外注費として給料を支払うと売上が少なくなります。どのように給料を外注費として支払うのかというと仕事を個人事業主として一人親方に依頼します。すると支払うはずだった給料が一人親方への外注費として扱われます。800万円の内社員に支払う給料が60万円とすれば、60万円を一人親方への外注費にします。残った740万円が課税対象になるので税金対策をする事が可能です。
注意点として外注をするときには自社で社員のように働いている人に対して外注費を出すことはできません。基本的に外部の職人に対して外注費支払う必要があるので気をつけておきましょう。また外注費は実態があって証明できることが大事です。
印紙税を節税する方法もある
印紙税は課税物件に対する一定の文書に適用される税金です。建設業者なら工事を請け負うときに収入印紙を契約書に貼り付けます。印紙は購入するときにお金がかかってしまうので注意が必要でしょう。基本的に大きな工事をするほど印紙代は高くなってしまうのでうまくコスト削減をしないといけません。印紙を購入するときの代金は大規模な工事をするときだと2,000円くらいかかります。あまり金額がかからないように見えますが、件数が多いと印紙のコストがそれだけ増していき、150件の工事をするときは印紙代が30万円も必要です。契約をするだけで発生する印紙代はできるだけ削減したいものです。そこで契約書を紙から電子媒体に変更してみましょう。電子媒体にすると契約締結をするときに必要になる印紙税を支払う必要がありません。
人材確保等支援補助金で社員育成費用を削減
建設業者が利用できる補助金には人材確保等支援補助金というものが用意されています。人材確保等支援補助金には若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コースがあります。建設業界で若者や女性労働者の定着を図るために作られたものです、体験実習や教育訓練をするときに必要になる資金を確保できるので新人社員を育成したいときに使えるでしょう。
寄稿者:税理士
現役税理士が、融資に強い決算書とは?、合理的な節税方法とは?など、経理面・税金面の「読んでみて少しでもタメになる話」を寄稿