<税金豆知識> 知っておきたい建設業における節税対策
2020/09/17コラム
税金豆知識
節税対策をすることによって、より一層建設業をスマートに行うことができるということをご存知でしょうか?今回は建設業を行うにあたって知っておいて損はないと思う節税対策をご紹介します。「税」と聞くと色々と複雑で難しいのではないかと思う方もいらっしゃると思いますが、分かりやすくまとめてみたので是非参考にしてみてください。
制度を上手く活用する
節税をする上で「小規模企業共済」という制度を利用することが可能です。小規模企業共済という制度は、分かりやすく一言でいうと「今のうちからあらかじめ退職金を積み立てておける制度」です。仕組みとしては、自由に設定することが可能な掛金を毎月支払うことで、その掛金の金額を所得控除出来ます。その他にも加入資格が幅広いなどの多くのメリットがあります。
免税の条件を知っておく
会社や事業者は消費税を納める義務がありますが、その消費税を免除してもらえる「免税事業者」となることも可能です。免税事業者になるための条件として、資本金が1千万円以下でなければならないというものがあります。この条件さえ満たされていれば1期目の消費税は免除されます。また、2期目に関しても条件を満たすことによって免除が可能になります。
契約書を電子化する
建設業では契約を交わす機会が多いため、契約書を結ぶにあたり、収入印紙が必要になってきます。収入印紙には、「印紙税」がかかります。
例えば、500万円の工事を行うとしたら印紙税は1万円となりますが、500万円の工事を10件行うと「1万円×10件=10万」で印紙税だけで10万円という額になってしまいます。
ですが、この印紙税を節約するための有効な手段として契約書という紙媒体を電子化するというものがあります。本来、契約というものは口頭による合意でも交わすことが可能です。よって、契約書を電子化することも問題にはなりません。これは国税庁も認めています。このように契約書を電子化し、電子データのみのやり取りにすることによって印紙税を節約出来ます。
他にも電子化することによって、書類が溜まったり、かさばることがないのでより契約を迅速に行えるというメリットがあります。
万全な節税対策を!
建設業界においては、今回ご紹介したもの以外にも多くの節税対策があります。ですが、それぞれの節税対策には細かな条件や限定された期間もあるため、自分自身がきちんと知識をもっておくことが必要です。節税対策をすることで、多くのお金を無駄にせずに手元に残しておくことが可能になるので積極的に節税対策を行っていきましょう。
寄稿者:税理士
現役税理士が、融資に強い決算書とは?、合理的な節税方法とは?など、経理面・税金面の「読んでみて少しでもタメになる話」を寄稿