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【不調・不落対策】 余裕工期や等級緩和など／都道府県など状況まとめ
2023/06/08建設時事
建設メール
国土交通省は都道府県47団体、政令指定都市20団体を対象とした不調・不落対策の導入状況調査結果を明らかにした。全体の傾向として▽余裕工期制度▽等級要件緩和▽発注ロットの拡大―を対策として実施している団体が多い。一方、工事費補正やCM方式など追加的に予算が必要となることが見込まれる対策の導入は低調となっている。
対策は入札要件の緩和、受注者側のメリット拡大、発注者支援、予定価格と実勢の乖離防止などのカテゴリーで導入状況を聞いている。
取り組みの導入団体数が半数を越えているのは、入札要件の緩和で等級要件の緩和が導入51団体、未導入15団体。地域要件の緩和（復旧・復興JV以外）も多く、41団体が導入、25団体が未導入だった。逆に復旧・復興JVは導入10団体に対し55団体が未導入と回答しており、まだまだといった状況。工事実績に関する発注機関の緩和は32団体が導入、工事実績に関する同種工事の要件緩和は23団体導入で、半数に満たない結果となった。
受注者側のメリットが拡大する取り組みは、進んでいる。余裕期間制度が導入59団体、未導入7団体。発注ロットの拡大は43団体が導入しており22団体が未導入という結果だった。
発注者支援となるCM方式は導入が進んでいない。導入済みは6団体にとどまった。
予定価格と実勢価格の乖離についても防止策は進んでいない。見積を積極的に活用した積算は29団体が導入しているが、36団体は未導入だった。ほか、間接工事費の補正（復興補正）は導入が9団体、55団体は未導入。直接工事費の補正（復興歩掛）は10団体が導入しており54団体は未導入だった。ただし、復興補正や復興歩掛は、東日本大震災や熊本地震など限られた地域での適用となるため、全国的に波及することはない。
そのほかは▽主任技術者・現場代理人の兼務制限の緩和=11団体▽発注時期の平準化・見直し、債務負担行為の活用=6団体▽一般競争入札での1社応札の有効化=3団体―などとなっている。
