見たもん勝ち ～建設業応援団～
【国土調査事業】 地籍調査加速化へ／年度内目処に方向性示す
2023/10/31建設時事
建設メール
 |
|
第７次計画見直しへ初の議論
|
国土交通省は第7次国土調査事業十箇年計画の中間見直しに差し掛かり、地籍調査・土地分類調査の加速化に向けた議論を開始した。調査の円滑化・迅速化などに対し、昨今の法改正、新たな技術の導入などといった社会・経済状況の変化、財政状況などを踏まえ、必要に応じて見直しを行う。地籍調査の進捗状況からは都市部と山間部での推進が課題となっており、31日に小委員会を開催、年度内を目処に方向性をとりまとめる。
国土調査は、大きく地籍調査、土地分類調査に分かれている。特に地籍調査は、土地取引の円滑化、災害復旧の迅速化、社会資本整備やまちづくりの効率化、適正な土地利用から重要な役割を担っている。7次計画策定以降、所有者不明土地法、民法改正などや地理空間情報に関する推進施策の加速化、測量技術の進展など、状況は大きく変化している。
地籍調査の関係では▽現地調査の円滑化・迅速化▽都市部の地籍調査の推進▽山村部等の地籍調査の推進―が中心議題となった。
論点は、現地調査において一筆地調査の円滑化や筆界未定減少のため、立会いに非協力な所有者がいる場合の対応、オンラインによる筆界確認手法の導入などのほか、21年民法改正を踏まえた将来的な現地調査のあり方を含めた対応。都市部での円滑化・迅速化へ20年に導入した街区境界調査や民間測量成果のさらなる活用促進などを含めた方策。山村部等の場合は、リモートセンシングデータを活用した調査のさらなる活用拡大を含めた対応を挙げた。
また、第8次計画の方向性として、特に調査が必要な面積を把握するための仕組みづくりや今後の戦略的な推進方策や、地理空間関係のデジタル化推進施策が加速化する中、地籍調査の成果である地図情報等のさらなる利活用を促進する方策などについて検討する。
