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【24年度予算案】 国交省と厚労省が連携／建設業の人材確保・育成
2024/01/10建設時事
建設メール
建設業の人材確保・育成に向けて、国土交通省と厚生労働省は連携して関連施策を進めており、2024年度当初予算案でも引き続き多角的な取り組みを行うための事業費を盛り込んだ。このうち厚労省の関係は、建設事業主等に対する助成金による支援として72億円を計上した。人材開発支援助成金で建設キャリアアップシステム（CCUS）技能者登録料等の補助やCCUS登録等の申請手続き支援、カードリーダー導入などを支援する。同助成金（建設労働者技能実習コース）について、建設キャリアアップカード登録者について賃金助成額を1・1倍にする制度を24年度末まで延長する。
中小建設事業主等に対する建設労働者育成支援事業には4・8億円を充てる。また、建設分野におけるハロートレーニング（職業訓練）の実施では1・3億円を盛った。
雇用管理責任者等に対する研修の実施には8200万円を充当し、「コミュニケーションスキル等向上コース」を開催。高等学校（工業科、普通科）や高等専門学校の先生・生徒と建設業界がつながる機会となる出前授業や現場見学会等の実施には2800万円を付けた。
建設業の一人親方等の安全衛生対策支援事業には、1・1億円を計上。労災保険に特別加入している一人親方等に対する安全衛生教育、入場している工事現場への巡回指導を実施する。
建設業における墜落・転落災害等防止対策推進事業は、8700万円で専門家による診断の実施、診断結果に基づく現場への指導・支援などを行う。
中小専門工事業者の安全衛生活動支援事業の実施には9600万円。集団指導・技術研修会、パトロール、個別指導などを行う。
建設業も含めた支援策として、働き方改革推進支援助成金による支援は71億円を配分。生産性を高めながら、労働時間の短縮等に取り組む中小企業・小規模事業者や中小企業で構成し、傘下企業を支援する事業主団体へ助成を行う。時間外労働上限規制が適用される業種等は、他業種よりも労働時間が長い実態があることも踏まえ、専用のコースを用意し引き続き助成を行う。
このほか、ハローワークでのマッチング支援、高校生に対する業界団体や地元企業による高校内企業説明会などへの支援、働き方改革推進支援センターによる支援などを展開する。
国交省の関係では、建設産業の働き方改革の実現に2億1000万円、大工技能者等の担い手確保・育成支援へ予算を盛り込んでいる。
