見たもん勝ち ～建設業応援団～
【能登半島地震】 応急復旧優先で／工事中止命令や前金払など
2024/01/18建設時事
建設メール
国土交通省は令和6年能登半島地震に伴う応急復旧工事など、優先的かつ円滑な実施などに関して都道府県、政令指定都市、地方整備局等、各保証会社に要請を行っている。主なポイントは工事の中止命令と応急復旧工事等の前金払（中間前金払）の推進。また、工事だけでなく調査、設計、測量等の業務についても同様の扱いを求めた。
工事中止命令は被災して施工できなくなった場合と、災害応急対策を優先して行うための2ケースがある。
公共工事標準請負契約約款には天災などで工事目的物に損害、工事現場の状態変動で施工できなと認められる時は、発注者が工事の一時中止を命じなければならないとされており、今回も的確に一時中止を指示するよう求めている。
一方、災害応急対策を優先するための工事一時中止は、建設機械、資機材の調達や技術者の優先確保など建設企業の協力が不可欠であり、優先度の高い災害応急対策で調査、計画検討、工事への対応が必要になる。速やかに着手できる建設企業が見受けられず被災していない工事の施工会社が行う必要がある場合、その施工中の工事について施工会社の意向を踏まえて一時中止を指示するよう求めた。
一時工事中止の実施に伴い必要な予算の繰り越し手続きも遺漏ないよう要請している。
応急復旧工事等の前金払と中間前金払については、発注者側には受注企業の意向も踏まえ、迅速かつ円滑な実施に特段の配慮を求めている。
保証会社側にも、証憑書類減失などでの確認等の弾力的対応、交通・郵便事情の悪化など考慮した電話での聴取、前払金保証証書のFAX送信などの対応を要請している。
