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【定期点検】 性能推定を加える／橋梁、トンネル、シェッド
2024/01/19建設時事
建設メール
国土交通省は橋梁、トンネル、シェッドなどの定期点検要領を見直す。大きな方向性としては点検の質の確保と点検の合理化。質の確保へ性能の推定（見立て）を記録する方法に変更するほか、効率化では、点検項目・記録で必要以上の記録の削減を促すことなどを挙げている。今後、道路管理者などの意見照会を行い、3月上中旬に要領を改定し自治体等へ通知。2024年度から3巡目の定期点検開始となる。
質を確保するための記録方法の変更について、現行は健全性の診断の区分が記録されているが、「性能の推定（見立て）」の記録を追加する。性能の推定は、現状がどのような状態にある可能性か、次回点検までに想定される状況に対してどのような状態になる可能性があるのかを記録するもの。裏付けとなる記録（写真）も残す。
点検の合理化へは、部材単位の健全性診断区分にかわり、地方自治体等が修繕計画を策定するに当たってアセットマネジメントができるような標準の仕様を提供する。その際、管理者の活用ニーズに応じて複数のパターンを用意する。
点検支援技術の活用について道路管理者は、新技術による点検・診断の結果が適切と言えるのかを判断することへの不安が見られる。検討支援カタログの充実、直轄では点検支援技術の活用原則化しており、点検支援技術の活用方法を明記した点検計画策定要領を策定する。
また、3巡目以降の定期点検に向け引き続き検討すべき事項も示している。運用面では、性能の見立て（推定）の実施や記録を適切に行うことができる人材の確保。対応として研修の充実、点検要領改定の趣旨が反映された、国交省登録技術資格の認定要件の見直し、適切な点検計画を策定するノウハウのマニュアル化や事例の共有などを挙げている。
