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【関東甲信越調査】 埼玉が拡大施策展開／CCUS活用モデル工事
2024/01/26記者の目／論説
建設メール
建設キャリアアップシステム（CCUS）の普及促進へ全国でモデル工事などの導入が進んでいる。2023年度から群馬県が本格導入に切り替えたほか、直近では埼玉県が県土整備部発注工事で、受発注者の負担を軽減してモデル工事の全面導入に踏み切っている。そこで関東甲信越地域における、CCUSモデル工事などの要領を調査。群馬、埼玉、茨城、栃木では工事実施に当たり工事成績評定での加点を行うインセンティブを設けている。
国土交通省によると2023年12月時点で関東甲信越11都県のうち千葉、東京を除いてCCUSの導入に対し、何らかのインセンティブを与えている。モデル工事により工事成績評定への加点は、多くの工事が対象になりうることから実施件数も多いとみられる。そこで、試行要領などを確認すると、実施項目の設定や確認方法など県ごとに差異がある。特に確認方法では、そのために書類を作成する必要がある場合や、他県では提出書類としているものを確認用に添付する資料と捉えている場合もある。
試行を続ける中で、受発注者双方にとってより良い仕組みになっていくことが望まれる。確認にあたり月別カレンダーの活用がいくつか見られ、有効な方法と考えられる。工事関係書類の簡素化、時間外労働の上限規制などもあり、手間なくチェックできるものがあれば取り入れていく必要がある。
なお、CCUSがスタートして登録者を増やすことと併せて、処遇改善につながるなど、就業履歴をしっかり蓄積していくことが求められている。これは、特定の日だけ、特定の期間だけ蓄積すれば良いというものではない。測定日のみタッチするということは考えられないが、工事の全期間に及ぶ履歴の蓄積を確認する評価に切り替えていくことで、さらなる就業履歴蓄積につながるのではないだろうか。
