見たもん勝ち ～建設業応援団～
【経済調査会】 価格騰勢は一服感／基調は「横ばい」局面へ
2024/02/22積算・資格news
建設メール
経済調査会は、積算資料3月号で2023年度の建設資材価格動向を振り返り「資材価格の騰勢は一服し、基調は横ばいへ転じているといえそう」と報告した。
世界的な資源相場の高止まりを背景に、国内の建設資材は総じて過去最高値の水準で推移した。20年後半からの国際資源相場の急騰は、世界経済の停滞で一服したものの、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の悪化といった地政学リスクで、世界経済の先行きは不透明感が依然として強い。また、為替の円安基調が継続しており、海外からの輸入に頼る資源の価格は高い水準を維持する展開だった。
そのため、建設資材の原材料コストや製造・輸送に関するエネルギーコストは高止まり。メーカーや流通筋では、コスト増加分の価格転嫁による採算維持の姿勢を強めた。
一方、国内の建設工事は、23年（暦年）の元請と下請を合わせた受注高が前年比2・7％減（国交省建設工事受注動態統計調査報告）。人手不足や建設費の高騰等による計画の見直し、工期の長期化が散見され、中小工事案件を中心に建設需要は盛り上がりを欠く状況。そのため、建設資材の需要は低調に推移し、実需の後押しがない中で、建設資材の市況は総じて横ばい基調で推移した。
