見たもん勝ち ～建設業応援団～
〈日々の栞〉 大事なのは「きっかけ」
2024/02/22コラム
日々の栞
▼新型コロナが5類感染症になり、もうすぐ10カ月になる。かつての日常が戻ってきていることを実感する場面も増えた。外国人も含め観光地への人出も増加し、以前のにぎわいが戻ってきている。関東甲信地域を中心に、手軽に行ける日帰り旅しかしないが、ふと伊豆に足を延ばしてみた。北条早雲の足跡を訪ねるのが狙いだ
▼伊豆討ち入りは戦国時代の幕開けとされ、戦国の梟雄（きょうゆう）の一人と言われた早雲だが、近年の研究などから、言われていた人物像とはかけ離れた実像が明らかになってきている。室町幕府に仕える人物で、伊豆討ち入りも将軍の意向により行われたようだ
▼信長、秀吉、家康など戦国武将は注目度が高い一方、後北条氏は大河ドラマにもなっていないなど全国的な注目度は低い。では、なぜ早雲の足跡をたどろうとしたのか。ユーチューブの合戦解説動画がきっかけだ。最新の研究・学説なども踏まえた、制作者独自の見解による解説を見て興味を覚えた
▼どのような行動にも、きっかけがある。おいしそうなスイーツの紹介を見れば「食べに行きたい」、鮮やかなイルミネーションが中継されれば「見に行きたい」。ミーハーな気もするが、そういったきっかけから行動する人は多い
▼建設業の担い手不足が言われ、さまざまな施策が実施されてきた。企業や団体などが、あの手この手を考えて学生などにアピールしている。その前段階として気軽に建設業に興味を持つ「きっかけ」があれば、なお良いだろう。重機がカッコいいでも、デジタルでのまちづくりでも、何かのきっかけで建設業に興味を持ってもらえればと思う。（東京・AO）
