見たもん勝ち ～建設業応援団～
〈日々の栞〉 ものづくりとやりがい
2024/05/14コラム
日々の栞
▼昨年末から編み物を始めた。とりあえずユーチューブの関連動画を参考に、まずは作業に飽きる前に完成するだろうと思われる、小物が良いとのことだったので、マフラーを選択。次第に欲が出始め、前作よりも上質な毛糸を購入し、模様を入れるなど、何気なく上達を試みている自分がいる。2本目のマフラーが仕上がる頃には、そのうちセーターが作れるようになるのではという漠然とした希望が湧き始めていた
▼先日、建設業における『若手技術者の将来の目標』というテーマで行われた講義を取材する機会があった。講師は建設業のやりがいについて「地図に載る仕事」では、全然やりがいが伝わらない。つまり単なる自慢話ではなく、「工事の目的」「昔と今の改善点」「構造の基準」など完成品ではなく技術を自慢してほしい、と話す
▼まずは身近な家族に技術を持った作業を行っていることを理解してもらい、その技術を認めてもらうことにより「やりがい」を感じることができる。また将来の後輩を、自信を持って育て、その活躍を感じるときが一番の「やりがい」で、そうあってほしいとも強調した
▼一つ一つの作業に技術の目標を持ち、完了時の達成感を得てほしい。失敗しても、やってみようという気持ちを持ち、現場の創意工夫にも積極的に参加することが重要だとも話した
▼ものづくりは、いろいろと苦労が尽きない。悪戦苦闘しながら個人使用のマフラーが完成しただけで達成感あるのだから、大勢の方が直接的、間接的に利用する公共施設を担う建設業の人たちの誇りと充実感は計り知れないものがあるだろう。（長野・TT）
