見たもん勝ち ～建設業応援団～
【能登半島地震】 倒壊は旧耐震基準／国総研が建築被害調査速報
2024/06/17建設時事
建設メール
国土技術政策総合研究所は、令和6年能登半島地震による石川県能登地方のS造建築物と建築物の非構造部材の被害調査報告速報をまとめた。倒壊、崩壊したのは旧耐震基準の建築物であり、屋内運動場、ホールで改修履歴がある特定天井は天井面の脱落などはなかった。
調査対象は輪島市、七尾市、珠洲市、穴水町、能登町の公共施設、教育施設等のS造建築物、同市町の大きな被害が確認された一般のS造建築物等。
一般のS造建築物、建築物の非構造部材の外観調査からは、倒壊や崩壊した建築物、外壁等における広範囲の脱落や構造部材の損傷が確認された建築物等では、錆なども多く見られ、外観からもかなり古い建設年代と思われるものだった。倒壊、崩壊した3棟の建築物は、1975年以前の建築物と判断され、旧耐震基準の建築物と考えられる。
公共施設、教育施設等のS造建築物、建築物の非構造部材の外観・内観調査では、屋内運動場・ホール等の大空間を構成する天井等で、耐震改修履歴が不明な建築物で、天井仕上材の部分的なひび割れ・脱落が見られた。
特定天井告示制定以降に耐震改修履歴があるなど、比較的新しい建築物は、天井面構成部材である金物等の損傷による天井面の脱落等は確認されなかった。
