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【全建】 人材・コストが課題／BIMなど活用に遅れ
2024/07/25業界動向
建設メール
全国建設業協会（全建、今井雅則会長）は16日、生産性向上の取り組みに関するアンケート調査結果を公表した。BIM／CIM活用の進展について調査しており、BIMの活用実績がある企業と活用を検討している企業が計20・4％、CIMでは42・3％と、BIM／CIMの活用が遅れていることが分かった。自由回答欄では、人材の不足やコストなどが課題であると意見が寄せられた。
全国47都道府県建設業協会会員企業のうち、1496社が回答した。回答者の主な受注先は都道府県が50・3％、市区町村19・2％、国土交通省19％。大半の回答者は、地方公共団体を主要な受注先としている。
BIM／CIM活用工事の受注実績は、発注者指定型工事が7％、受注者希望型工事は11・3％で合わせて18・3％にとどまった。活用工事は全く受注していないが81・7％を占めておりBIM／CIM活用工事の発注が進んでいないことが分かった。
CIM（土木分野）の活用状況に関しては、既に実績があるが14・6％、今後活用したい（準備を進めている）の27・7％を含めても活用に前向きな回答は42・3％にとどまる。CIMの普及が遅れている実態が分かった。
BIM（建築分野）活用状況は、既に活用実績がある4・2％、今後活用したい（準備を進めている）が16・2％で、合わせて20・4％となった。回答者には土木主体の企業が含まれるが、CIMに比べて、BIMがさらに進んでいないことを示す結果となった。
活用実績がある企業や、導入を検討している企業からは「住民や地元説明で理解しやすい資料が比較的短期間で作成できた」「施工ステップを可視化することで地元住民や発注者との円滑な合意形成など、作業効率が向上した」「構造物の鉄筋干渉などの見える化により、現場での手戻りが減った」といった効果を実感できる声が集まった。一方、「ハードウェアとソフトウェアのコストが高額。従業員のスキルもない」「3次元データ作成を外注し、時間とコストがかかった」など人材の不足やコストを課題にあげる回答もあった。
