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【国土地理院概算要求】 利用拡大と社会実装／国土情報基盤整備を重点
2024/08/27建設時事
建設メール
国土交通省国土地理院は2025年度、防災・減災や安全保障にも役立つ地理空間情報の整備・利用拡大と社会実装に向け、新技術を積極的に活用しデジタル公共インフラとなる国土情報基盤に関する取り組みを重点的に進める。概算要求額は94億7200万円で対前年度当初比1・11倍とした。
電子国土基本図について、正確かつ最新の情報で3次元化を実施するため、AI等を活用した空中写真撮影を行うとともに、高さ情報に必要な高精度標高データを整備する。これらにより、電子国土基本図を更新し、国土全域の3次元地図を整備する。要求額は17億1500万円。
防災・減災対策に必要となる地理空間情報を整備・提供するため、地殻変動等調査には2億3500万円を要求。「南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法」等で指定された地域や活動的な火山周辺等において、地殻変動を監視するための観測や解析を実施する。
防災地理調査は1億200万円を求めた。対象は全国の主要な平野とその周辺地域、活動的な火山や主要な活断層が存在する地域。地形を形態、成り立ち、性質などから分類した地形分類情報と活断層の位置を表した全国活断層帯情報等の整備・提供をする。
地理空間情報ライブラリー推進は、3次元地図のウェブ上での可視化に向けたもので要求額は3000万円。現状では専用のソフトウェアなどが必要。整備された3次元地図を誰でも簡単に閲覧できるよう、ウェブブラウザ等による提供に適した形式・表現のデータを整備し、地理空間情報ライブラリーを通じて提供するための環境を整備する。
自然災害伝承碑のデータ整備の加速化には1300万円を要求した。過去の災害教訓を伝える自然災害伝承碑データの整備・提供を加速化する。その活用事例を調査・収集、地方公共団体に提供し、災害伝承の浸透を図る。
