見たもん勝ち ～建設業応援団～
【工事書類】 スリム化浸透図る／地方公共団体にも拡大
2024/10/11建設時事
建設メール
国土交通省は工事書類の簡素化を進めており、2023年度までに各地方整備局が策定したスリム化ガイドを受発注者の隅々まで展開・浸透させる。一方、都道府県はじめ地方公共団体へのスリム化ガイド策定を促しており、関東地方では6都県が策定、ほかも検討などを進めているように、全国的に取り組みが拡大している。
工事関係書類は、数が多いほか、類似した書類があるなど、以前から簡素化や電子化に関して取り組みが進められてきた。2024年問題に対して、各地整がスリム化ガイド等を策定し、書類の簡素化、作成書類の役割分担の明確化を図り、建設現場の省人化・省力化に取り組んできた。今後は、ガイドを冊子化して各種会議や事務所で配布し、受発注者が互いに浸透させることで、隅々まで実施する体制にもっていく。
一方、地方公共団体については、国だけが取り組んでも受注者の負担軽減にはつながらないため、連携して進めることが重要。地整版のガイドの周知徹底に加えて管内都道府県政令市での策定を促し、受発注者双方の働き方改革のさらなる推進に取り組む。
6月末時点の策定状況は、関東では茨城、栃木、埼玉、千葉、東京が策定済み。群馬が年度内に策定、神奈川、山梨は検討中。政令市は千葉、横浜が策定済みで、さいたまと相模原が年度内に策定予定。川崎は検討中としている。
策定の動きは全国の道府県などに広がっている。新たに策定している場合や、これまでの手引き等を改定しているものも。また、政令市以外でも策定している事例もあり、スリム化への取り組みが拡大している。
