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【国土強靱化①】 災害外力増大に対応／豪雨と巨大地震などへ
2024/12/09記者の目／論説
建設メール
国土強靱化推進会議で示された「更なる国土強靱化に向け重点的に取り組むべき施策（仮）」に位置付けられた施策をまとめた。災害外力・耐力の変化への対応が最も施策数が多く、気候変動に伴う豪雨災害の激甚化・頻発化や切迫する南海トラフなどの巨大地震といった災害外力の増大に対応する。また、進行するインフラ老朽化に伴う災害耐力の低下へ対応する対策を強化する。
災害外力の増大への対応として流域治水対策に関しては、河川等の整備・管理、特定都市河川の指定および制度を活用した対策の推進（貯留機能保全区域・浸水被害防止区域の指定および指定に向けた合意形成に関する取組の推進、雨水貯留浸透施設整備に係る補助制度、移転・かさ上げ等に係る支援の活用等）などを進める。
さらに、下水道や雨水貯留浸透施設等の整備・管理、田んぼダム、農業水利施設の整備・管理、気候変動を踏まえた排水計画基準の見直し、防災重点農業用ため池の防災・減災対策、砂防堰堤や治山ダム等の整備・管理、海岸堤防等の整備、森林整備保全事業計画の見直し等による山地防災力の強化、間伐・再造林等の森林整備、緊急輸送道路における土砂災害対策・流失対策・冠水対策、鉄道の土砂災害対策・橋梁の流失対策・浸水対策などを挙げた。
南海トラフ地震など巨大地震対策等の推進へ、広域支援に不可欠な陸海空の交通ネットワークが挙がる。緊急輸送道路と沿道建築物の耐震化・液状化対策の一体的推進をはじめ、市街地等の緊急輸送道路における無電柱化の推進、津波避難施設・避難経路等の整備、積雪対策の推進、避難路・迂回路等の機能を有する農林道の整備・強化、津波避難路の保全をはじめとした予防治山対策。
加えて、高規格道路のミッシングリンクの解消、高規格道路と代替機能を発揮する直轄国道のダブルネットワークの強化、鉄道の耐震対策推進、国際戦略港湾等や拠点空港における耐震化・耐津波・液状化対策の推進、防波堤の補強や航路・泊地の浚渫等の走錨・埋塞対策の推進、航路標識の耐災害性強化などが掲げられた。
